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学問の大禁忌は作輟なり。或は作し或は輟むることありては遂に成就することなし。故に片時も此の緩がせなくするを、その志を持すると云う。(吉田松陰、「講孟箚記」安政二年七月二十六日)
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19世紀
2012年02月03日 (金) | 編集 |
黄金虫・アッシャー家の崩壊 他九篇 (岩波文庫)黄金虫・アッシャー家の崩壊 他九篇 (岩波文庫)
(2006/04/14)
ポオ

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ようやく「黄金虫」を読んだ。なるほど、これはハッピーエンドといってよいのかしら。
同時収録されている「アモンティラードの酒樽」は「黒猫」の習作のような感じを受けるけれども、どちらが先に書かれたものか確認していないので違うかもしれない。
また「アッシャー家の崩壊」は、雰囲気がブロンテの「嵐が丘」に似ているような。

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憎しみは消えないのか(トム・ロブ・スミス『グラーグ57』上下巻)
2009年10月18日 (日) | 編集 |
グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)
(2009/08/28)
トム・ロブ スミス

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グラーグ57〈下〉 (新潮文庫)グラーグ57〈下〉 (新潮文庫)
(2009/08/28)
トム・ロブ スミス

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・トム・ロブ・スミス『グラーグ57』上巻(田口俊樹(翻訳)、新潮文庫)
・〃下巻

主人公が養女にした二人の姉妹のうち、姉の激しさに、なんども胸が苦しくなる。
今回は、スターリンの死という出来事が重要なポイント。あくまでこれは小説であって、実際のところソ連がどう激変したのか・しないのかは別だし、簡単に検証できない。またあんな広い領土だったのだから、その地域差もある。それでも読んでいて「ああ、こういうことはありそうだ」と想像は広がった。

主人公の肉体的・精神的な強靭さには脱帽。

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猫と人(トム・ロブ・スミス『チャイルド44』上下巻)
2009年10月18日 (日) | 編集 |
チャイルド44 上巻 (新潮文庫)チャイルド44 上巻 (新潮文庫)
(2008/08/28)
トム・ロブ スミス

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チャイルド44 下巻 (新潮文庫)チャイルド44 下巻 (新潮文庫)
(2008/08/28)
トム・ロブ スミス

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・トム・ロブ・スミス『チャイルド44』上巻(田口俊樹(翻訳)、新潮文庫)
・〃下巻

旧ソ連時代、ある飢餓の村の冬、ひとりの子どもが久しぶりに見かけた生き物・猫を食べるために捕らえようと、その弟を連れて森へ入る。
そして同じように飢えていた大人に、自分が食べ物として襲われる。
という衝撃的な冒頭部。
著者はイギリス人で、まだちょうど30歳くらい。イギリス人が書いたソ連のスリラー小説/スパイ小説というのも興味深い。題名の「44」というのは、44人の子どもを指す。

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大岡昇平の前に(ノーマン・メイラー『裸者と死者』Ⅰ)
2009年10月10日 (土) | 編集 |
世界文学全集〈第40〉裸者と死者 I (1961年)世界文学全集〈第40〉裸者と死者 I (1961年)
(1961)
不明

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ノーマン・メイラー『裸者と死者』Ⅰ巻(山西英一訳、新潮社)

実は大岡昇平を読んだことがない(たぶん)。
家に『野火』はあった気がするが。
その大岡が、この『裸者と死者』について論じているというので、じゃあまずこちらからと思った。

メイラーは千葉の館山にも来ていたらしい!
私はつい先日、といっても5月だけれど、行ったばかりのところだ。
そして彼は、日本をとても美しいところだと言ったそうだ。

この本は、二次大戦中、日本軍が死守している太平洋の小島が舞台。あくまでアメリカ軍の兵士に焦点をあてて、兵士数名の姿を、彼らの過去の生い立ちまで振り返りながら、話は進められていく。
下巻も読まねば。

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メルヒェン(宮田光雄『メルヘンの知恵』)
2009年10月10日 (土) | 編集 |
メルヘンの知恵―ただの人として生きる (岩波新書)メルヘンの知恵―ただの人として生きる (岩波新書)
(2004/03)
宮田 光雄

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宮田光雄(著)『メルヘンの知恵―ただの人として生きる』(岩波新書)

前に同じ著者の『ナチ・ドイツと言語』(岩波新書)を読んだのは記録した。
今回は「裸の王様」、「いさましいちびの仕立屋」「二人の兄弟」「死神の名付け親」の4つのグリム童話をもとに、人生についてかんがえようというもの。(ってなんかえらそう?)

もとにあった民話はどのような形で、グリム童話ではどのように少し変えられているのか、といったところとかは、やっぱり学者さんでないと書けないことなんだろうなあ。

私は「二人の兄弟」が大好きな話で、この新書に書かれた解説はもう忘れてしまったけれど、やっぱりこの話は面白いと思っている。

なんのために読んだんだか。

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ここなのかもしれない(カート・ヴォネガット『パームサンデー ―自伝的コラージュ―』)
2009年06月23日 (火) | 編集 |
パームサンデー ―自伝的コラージュ― (ハヤカワ文庫SF)パームサンデー ―自伝的コラージュ― (ハヤカワ文庫SF)
(2009/01/24)
カート・ヴォネガット

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■カート・ヴォネガット(著)『パームサンデー ―自伝的コラージュ―』(飛田茂雄(翻訳)、ハヤカワ文庫SF)

ヘイホー!
Lonesome No More!


さて、この本の中の「困ったこと」という章の最後に、次のような文がある。

 わたしはほんとうにだれかを殺したのだろうか。戦争中ならひょっとして? 自分では全く覚えがない。忘れたのかもしれない。わたしはいまにも警察が踏み込んでくるのを待っている。
(290頁)



これを読んだとき、はっとした。この人の大事な部分を見逃していたのかもしれない、と思った。


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指輪、腕輪、鼻輪、耳輪、首輪、足輪(ヘッベル「ギューゲスと彼の指輪」)
2009年06月18日 (木) | 編集 |
ギューゲスと彼の指輪―他一篇 (岩波文庫)ギューゲスと彼の指輪―他一篇 (岩波文庫)
(1953/04)
ヘッベル

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ヘッベル(著)『ギューゲスと彼の指輪―他一篇』(吹田順助(翻訳)、岩波文庫)

図書館で借りた。

ギュゲスはリディア王の寵愛を受けるギリシア人として登場していますし、プラトン『国家』2巻3章ではなくて、おそらくヘロドトス『歴史』1巻8章の筋に近いのでしょう。しかしそれでも、細部や結末は違うようです。ちょっと私は『歴史』のほうは未確認なのですが。

これはとても悲劇。
しかしとてもよい筋でした。

一緒に収録されている童話劇『紅玉』は未読。あとで読もうっと。


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かくまつじゃく(郭沫若『歴史小品』)
2009年05月04日 (月) | 編集 |
歴史小品 (岩波文庫 赤 26-2)歴史小品 (岩波文庫 赤 26-2)
(1981/01)
郭 沫若

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郭沫若(著)、平岡武夫(訳)
『歴史小品』(岩波文庫)

郭沫若(1892-1978)、中国四川省楽山市の生まれ。
1915年に日本に留学し、日本人女性と結婚。九州帝国大学医学部卒業(そうえいば魯迅も東北帝大の医学部に行ったのでしたね)、1937年盧溝橋事件の勃発後、家族をのこして中国に帰国し政治活動にたずさわるも、後年日本に亡命。

今すこし調べて分ったのが、そんなところです。ところで名前は「かくまつじゃく」って日本語読みですよね?中国語…というか、本人の生まれ育った頃は何と発音されて読まれたのだろうか?そして「郭 沫若」なのか、「郭沫 若」なのか?
人名って難しい。

本書に収録されているのは、「老子 函谷関に帰る」「荘子 宋を去る」「孔子 粥にありつく」「孟子 妻を出す」「始皇帝の臨終」「項羽の自殺」「司馬遷の発憤」「賈長沙 痛哭す」の8つの短篇。
辛辣というのはこういった作品をいうのだろうか。しかしどれも面白かった(私の感想はこればっか)。
孟子の篇は「そうだったか、やはりか」といった感想。司馬遷の篇は、任少卿との対面がとりあげられていて、もっと色々知りたくなりました。
賈誼のことは全くといっていいほど無知だったのだけれど。

ともかく郭沫若の文学作品以外の論考も知りたくなった。

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悪の道化の歌(ロートレアモン『マルドロールの歌』)
2009年03月28日 (土) | 編集 |
マルドロールの歌 (集英社文庫)マルドロールの歌 (集英社文庫)
(1991/04)
ロートレアモン

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ロートレアモン『マルドロールの歌』(前川嘉男(訳)、集英社文庫)

誰が何をしました形式の話を読みたくないときに、
最適の本だと思いました。

耽美とかなんとかいう評をきいたことがある気もしますが、
実際は別にそうでもないと感じました。

訳者の解説はよく分からず(言いたいことは分かるが文章がどうも…)、
ふとそのような人の訳で読んで大丈夫なのかとも不安になりましたが、
でもロートレアモンにおそろしく熱を持った人のようですし、原文が原文でしょうし、
よいのだろうと思いました。

もし読者が、このところ文章がながすぎると思われるなら、ぼくの陳謝をうけていただきたいが、ぼくが卑屈になることは、期待しないでもらいたい。
(168ページ)



なんでもない一文のようでいて、口に出すと奇妙におかしいし、しかしやはり書かれていることは冷静だ。

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サンポが欲しい(『カレワラ物語―フィンランドの神々』)
2009年03月20日 (金) | 編集 |
『カレワラ物語 フィンランドの神々』(小泉保(編訳)、岩波少年文庫)

サンポというのは、「富を生産する秘密の器械」(180ページ)。
岩波文庫でも『叙事詩カレワラ』が復刊されているようですね。この少年文庫は、その叙事詩の大筋を物語として編訳されたもの。なおカレワラとは、「カレワという部族の勇士たちの国」という意味だそうです。
19世紀、医師エリアス・リョンロートがカレリア地方(フィンランド東部)の農村を訪ね歩いて、聞き取り記録したそうな。

物語としても面白いのだけれど、訳者あとがきにこんなことが。

 フィンランドは西暦一〇〇〇年ごろ、キリスト教を広めようとする北方十字軍によりスウェーデンに占領されました。それから七百年の間スウェーデンに支配され、そのため公的な行政や教育はスウェーデン語で行なわれ、フィンランド語はたんなる民衆のことばにすぎませんでした。ところが、一八〇九年にスウェーデンはロシアと戦って敗れたために、フィンランド全体がロシアに譲りわたされてロシア領となってしまいました。
 そのころから、知識階級の間に自分の国のことばが大切であることが認識され、地方で歌い語られてきた民間の伝承詩が注目されるようになりました。農村では以前から農民詩人により物語を述べる叙事詩や信条を歌う抒情詩が作り出され、歌いつがれていました。
(182-183ページ)

 この『カレワラ』の出版(リョンロートによる1835年の出版―引用者注)は国外からも国内からも大きな反響がありました。ドイツのヘルデルという思想家は「叙事詩をもっているということは独自の文化を備えていることになるから、国民としての資格がある」と褒めたたえました。フィンランド人にも自分たちがこのような立派な文化的財産を所有していることの誇りと喜びがわきあがり、国民としての自覚をもつようになりました。こうして、人々の間に独立の機運がたかまり、ついに一九一七年にフィンランドはロシアから自主独立を勝ち取ることができました。
(184ページ)


私がいま目にしている文字ひとつにも、私よりも長い歴史があるのだな。当然のことなのにな。
そういえば某携帯電話のCMで、日本の昔話を省略して語る場面があって、最後に女優が「めでたし」と言っている(製作者が言わせている)。でもそこでとりあげられている「浦島太郎」とか「かぐや姫」とか、どう考えても「めでたし」では終わらない話なんだけど。
変なの!

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NAMESAKE(ジュンパ・ラヒリ『その名にちなんで』)
2009年02月24日 (火) | 編集 |
その名にちなんで (新潮文庫)その名にちなんで (新潮文庫)
(2007/10)
ジュンパ ラヒリ

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ジュンパ・ラヒリ(著)
『その名にちなんで』(小川孝義(訳)、新潮文庫)

アメリカへ移住したベンガル人、アショケとアシマ。
その息子のゴーゴリ、後にニキルと改名する男性が主人公。
もちろんこの名は、ロシアのニコライ・ゴーゴリにちなんで付けられた名。

比較文化という点でも、名前とは・名付けることとはといったテーマでも、また男女の恋話としても、とても面白い本だった。
ゴーゴリ/ニキルの人生もだけれど、アショケとアシマの物語(ああ、とてもリアルなのに、「物語」ということばが合うと思う)がとても素敵だと思った。

決して「めでたしめでたし」の本ではないのだが。

ところで、本の中に出てくる人たちに研究者(大学教授とか、博士論文を書上げようとしている人たちとか)が多いのは、やはりインドからアメリカへ「出世」するとなると、どうしてもそういう方面が王道ってことだからなんだろうか。


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