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学問の大禁忌は作輟なり。或は作し或は輟むることありては遂に成就することなし。故に片時も此の緩がせなくするを、その志を持すると云う。(吉田松陰、「講孟箚記」安政二年七月二十六日)
キャッチボール・マジック
2008年06月28日 (土) | 編集 |
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恋愛から革命へ(松本健一『北一輝論』)
2008年06月28日 (土) | 編集 |
北一輝論 (講談社学術文庫)北一輝論 (講談社学術文庫)
(1996/02)
松本 健一

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松本健一(著)
『北一輝論』(講談社学術文庫、1996/02)

最後の「〈大日本帝国〉の解体と北一輝」以外は、1970-72年頃に発表された論考。
単行本で1972年、現代評論社より刊行。

まだ3分の2くらいしか読んでいないのだが、これがなかなか面白い。
北一輝について言われる「超国家主義」は、国家至上主義や帝国主義ではなくて、世界連邦のような体制をめざす意味での「超」である、と著者はみている。(ちなみに「超国家主義」の語については、丸山眞男や橋川文三の論を参照しろ、と。)


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人格があったところで(色川武大『狂人日記』)
2008年06月23日 (月) | 編集 |
狂人日記 (講談社文芸文庫)狂人日記 (講談社文芸文庫)
(2004/09)
色川 武大

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色川武大(著)
『狂人日記』(講談社文芸文庫、2004/09)

1987-88年に書かれた作品。
日常的に幻聴と幻覚に悩まされている50代の男が、その病気で入院したところからはじまり、そこで知り合った同じ「病気」の女と退院し同棲するのが後半の話。
初めて読んだ色川武大の本。阿佐田哲也の名で出された本もまだ読んだことがない。
これは小島信夫の衝撃と同じくらいかも。

「自分はただの気狂いで、人格などありません。」
「そんなことはない。病人は人間失格者ではありません。私はそう思ってるし、病院もそうあつかっています。だから貴方の人格は実在します。そうである以上――」
「ありがたいが、人格があったところで気狂いは気狂いです」
(137頁)


うわー。

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科学者によりますと(ルネ・デュボス『人間であるために』)
2008年06月22日 (日) | 編集 |
ルネ・デュボス (著)、野島 徳吉、遠藤 三喜子 (翻訳)
『人間であるために』(紀伊国屋書店)

ルネ・デュボスRené Dubos(1901―1982)は、フランス生れで、24歳の時にアメリカへ移住した。微生物学者として有名(らしいのだが私はその辺りよく知らない)で、のちに文明批評家(って語があるらしいのだが、それもよく分からないな)
本書は原題 "SO HUMAN AN ANIMAL"(1968)。ピューリッツァー賞を受賞した本らしい。
内容は、地球の環境破壊や人間の不健全さを憂えた科学者による、…啓発本というか、なんといったらいいのか。ともかく2008年になった現在でも、内容はそう古びていない。

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マリ・クレールってどんな雑誌(鷲田清一『モードの迷宮』)
2008年06月22日 (日) | 編集 |
モードの迷宮 (ちくま学芸文庫)モードの迷宮 (ちくま学芸文庫)
(1996/01)
鷲田 清一

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鷲田 清一 (著)
『モードの迷宮』(ちくま学芸文庫、1996/01)

中央公論から1989年に出版。
サントリー学芸賞受賞(思想・歴史部門)の本だし、そうでなくても現在となっては著者も有名なのでは。
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エロイムのエッサイム(水木しげる『悪魔くん千年王国』)
2008年06月18日 (水) | 編集 |
悪魔くん千年王国 (ちくま文庫)悪魔くん千年王国 (ちくま文庫)
(1988/06)
水木 しげる

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水木 しげる (著)
『悪魔くん千年王国』 (ちくま文庫、1988/06)

たまには漫画でも。
これは1970-71年頃の作品らしい。

悪魔くん:
国境をとりはらいバカな戦争をなくす

トカゲオトコ(の皮をかぶった人間・佐藤―モンド注):
メシヤ なにも戦争は国境ばかりのためでなく人間の欲望がそうさせるのでしょう

悪魔くん:
そうだね 原因はいろいろあるだろう しかし地球をひとつの国にし……
バカバカしいさいげんのない欲望がどれだけじぶん自身を苦しめ そして人びとを苦しめているかを……
公害がおしえているじゃないか
国境も考えてみりゃあ 人間にとって公害のひとつかもしれない

(546ページ)



小学校二年生の松下一郎こと悪魔くんが、貧富の差のない、戦争のない、千年王国を築こうとするはなし。もう一つちくま文庫で出ている「悪魔くん」(1964年)とは、また別もの(らしい)。

悪魔くんは上に引用したようなものの考え方をしているし、にもかかわらず彼が呼び出した悪魔はまったくの悪いやつで金銭欲のために悪魔くんを騙して死に至らしめる。

千年王国を築くために、悪魔のちからが必要ってところからしてお腹にこたえる。
色々な場面で善悪や理想と現実とが交錯していて、読めば読むほど沈黙してしまう。

とにかく長い漫画だけれど、「水木さん」の思想(という語を使っていいものやら)を感じるには大変すごい一冊なのだろう。

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満塁無得点(前田塁『小説の設計図』)
2008年06月17日 (火) | 編集 |
小説の設計図(メカニクス)小説の設計図(メカニクス)
(2008/03/05)
前田 塁

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前田 塁 (著)
『小説の設計図(メカニクス)』(青土社、2008/3/5)

たしか新聞の書評に載っていて、面白そうと思って図書館で借りたのだった。
川上弘美、多和田葉子、小川洋子、西原理恵子、松浦理英子、中原昌也についての各論考を収録。

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延滞…
2008年06月16日 (月) | 編集 |
忘れないよう、メモがわりに中途半端な記録。

尾崎秀樹『近代文学の傷跡』、読みきるまえに返却日…というか延滞。これで今年度2度目だ。うわーん。
この人は尾崎秀実(ゾルゲ事件で有名な朝日新聞の記者)の弟さん。…こういう書き方ってアレですね。
ともかく戦中戦後の日中文学交流の模様とか、興味深かったのだが、仕方ない来週また借りてこよう。

*****

「本は沢山読めばいいってもんじゃない」。
当り前のことだ。
だが、沢山読んで沢山面白いことに出会うのも悪くない。

そして、繰り返しどうしても読んでしまうものというのにめぐり会うのならば、それは幸せなことだ。

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プレモルの美術館へ
2008年06月15日 (日) | 編集 |
たまには本以外で。

一昨日の金曜は労働先に休みをもらった。
昼間に用事を済ませた後、よい天気だったのでサントリー美術館へ寄り道。

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吾妻鏡対玉葉(佐藤進一『日本の中世国家』)
2008年06月14日 (土) | 編集 |
日本の中世国家 (岩波現代文庫 学術 173)日本の中世国家 (岩波現代文庫 学術 173)
(2007/03)
佐藤 進一

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佐藤 進一 (著)
『日本の中世国家』(岩波現代文庫、2007/03)

1983年の本。うわー。
とても有名な本らしいのだが、不勉強な私は今更ながら読みました。
そして白状すると、なんとなくの理解しかできませんでした。
そういえばこの人の『古文書学入門』も、持ってる…全然開いとらん。
本を読んでいくってのは、恥をさらしていくってことなのだな。つくづく。

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帝王の魂(野坂昭如『好色の魂 野坂昭如ルネサンス①』)
2008年06月14日 (土) | 編集 |
好色の魂 (岩波現代文庫 文芸 112 野坂昭如ルネサンス 1)好色の魂 (岩波現代文庫 文芸 112 野坂昭如ルネサンス 1)
(2007/05)
野坂 昭如

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野坂昭如(著)
『好色の魂 野坂昭如ルネサンス①』(岩波現代文庫、2007/05)


好色出版の帝王・梅原北明(1900-1946)をモデルにした小説、と解説にはあるのだけれど、この本を読むと梅原北明という人が実在かどうかもアヤシク感じるのは私だけ?

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愛の逃避行(米原万里『米原万里の「愛の法則」』)
2008年06月09日 (月) | 編集 |
米原万里の「愛の法則」 (集英社新書 406F) (集英社新書 406F)米原万里の「愛の法則」 (集英社新書 406F) (集英社新書 406F)
(2007/08/17)
米原 万里

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米原万里(著)
『米原万里の「愛の法則」』(集英社新書、2007/8/17)

やらなきゃいけないことあるのに、記録書いて逃避してます。ううう。

先日、本屋で立ち読み(済みません、買えませんでした)。
お亡くなりになってからもう2年が経つのだな。
本当に、ついこの間のことみたいなのに。たしか新聞で訃報を知って、ウソみたいだと思ったのだった。
『オリガ・モリソヴナの反語法』『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』を読んだのはいつだったか…ん、話の記憶が曖昧だ。こりゃいかん。
それはさておき、この本は四本の講演「愛の法則」、「国際化とグローバリゼーション」、「理解と誤解のあいだ : 通訳の限界と可能性」、「通訳と翻訳の違い」を収録。


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継ぎ目、郷愁(沼野充義『徹夜の塊 亡命文学論』)
2008年06月08日 (日) | 編集 |
徹夜の塊 亡命文学論徹夜の塊 亡命文学論
(2002/02)
沼野 充義

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沼野 充義 (著)
『徹夜の塊 亡命文学論』(作品社、2002/02)

「本書は、主としてロシア東欧の亡命作家をめぐって筆者がこの十数年にわたって書いてきた文章をまとめて再構成したものである」(3頁)。
知らない作家や詩人が沢山。でも面白く読めるのは、著者の広い視野と深い言語への愛情ゆえだろうか。
扱われている主要地域であるロシアと東欧(最近は中央ヨーロッパというのか)の言語といえば、少しあげるだけでもロシア語、チェコ語、ポーランド語。それにフランス語、ドイツ語、イディッシュ等々たくさん。ロシア…というより旧ソ連内だけでも、チュヴァシ語、キルギス語、チュクチ語(これは1931年に文字が導入されたばかりらしい)等、「ロシア文学」の範囲を考えるのも大変だ。
亡命ということでアメリカ文学や英語との関わりも考えなきゃならん。ひー。


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トミー(小島信夫『墓碑銘』)
2008年06月08日 (日) | 編集 |
墓碑銘 (講談社文芸文庫 こA 6)墓碑銘 (講談社文芸文庫 こA 6)
(2007/09/10)
小島 信夫

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小島信夫(著)
『墓碑銘』(講談社文芸文庫、2007/9)

3月頃だったか?読んだ本。
昭和34-35年の作品。
(私がいつもはじめにあげている記録は、あくまで私が読んだ「本」の題名と出版社、出版年だ。たとえば時々、100年以上前の作品を「○○社、199×年」なんて書くと、我ながら「いやあ、変なことやってるな自分」と思うが…ま、ね。)

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マンボウ(北杜夫『マンボウ雑学記』)
2008年06月08日 (日) | 編集 |
北 杜夫 (著)
『マンボウ雑学記』(岩波新書 黄版 167、1981/01)

大学の図書館をふらふらしていて、ふと借りてみた。
「日本について」「お化けについて」「看護婦について」「躁鬱について」の全四章。
マンボウ博士の本を読むなんて久しぶり。


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星と露(国文学研究資料館『物語の生成と受容(1) 〈水〉の平安文学史』)
2008年06月06日 (金) | 編集 |
人間文化研究機構国文学研究資料館文学形成研究系「平安文学における場面生成研究」プロジェクト
『物語の生成と受容―国文学研究資料館平成17年度研究成果報告 (1) 〈水〉の平安文学史』(2006/3)

画像は同報告書の(3)。((1)が見付からなかったため、失礼ながら代わりに。)

今日の夕方、大学の図書館で読みたてほやほや。(残念ながら時間が押していたのできちんと読めなかったのだが。)
現在は(3)まで出ているそうで、気になるのだが、うちには(1)しか置いていないようだ。
国文学の作品を、木・火・土・金・水に着目して場面を分析しようという試み。
国文学研究資料館(「日本文学」ではないのだな)の先生方が四名ほど執筆されています。
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アカーキエヴィッチの外套(ニコライ・ヴァシリエヴィチ・ゴーゴリ『外套・鼻』)
2008年06月03日 (火) | 編集 |
外套・鼻 (岩波文庫)外套・鼻 (岩波文庫)
(2006/02)
ゴーゴリ

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ゴーゴリ (著), 平井 肇 (翻訳)
『外套・鼻』(岩波文庫;改版版、2006/02)

同じ岩波文庫の『狂人日記 他二篇』(「ネフスキー通り」「肖像画」)は読んだことあったのだが、これは未読だった。

いやあ、なんとも。
「鼻」は、私にはよく分からん。分からないなりに印象的でもある。
だがやはり「外套」。これはつらいというか、あわれだ。「まったくロシア人てやつは」というせりふを言いたくなってしまう。主人公アカーキイ・アカーキエヴィッチの身上に起こった悲劇は、だが朴訥(というのもぎりぎり)な彼でなくては、起こらなかったことでもあるだろう。
だからこそあわれだ。

そして読み手は、解説にあるように、そんな彼を尊敬すべきか、隣人として愛せるか。
もちろんそうだとは思うのだけれど、しかしそれを言うのならば、彼の外套を奪った強盗も、そばにいた知人に偉ぶりたかったために彼を叱った町の有力者も、同様に尊敬すべき・愛すべきってことにならないか?

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LAILONIA / lie ironia(レシェク・コワコフスキ『ライロニア国物語』)
2008年06月03日 (火) | 編集 |
ライロニア国物語―大人も子どもも楽しめる13のおとぎ話
コワクフスキ、レシェク_ライロニア国物語

レシェク コワコフスキ(著)、沼野 充義、芝田 文乃(翻訳)、土橋 とし子(画)
『ライロニア国物語―大人も子どもも楽しめる13のおとぎ話』(国書刊行会、1995/11)

沼野さんの『ユートピア文学論』に出て来た本。
面白そうだったから、また図書館で借りた。
おとぎ話なんて読むの久しぶり…とは言えない、こどもな私。
だが、気づいたのだが、おとぎ話ってのは短い(短め)だからいいんだ。
長いおとぎ話なんて、読む集中力は(少なくとも私には)ない気がする。
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知と恥(美馬達哉『〈病〉のスペクタクル―生権力の政治学』)
2008年06月01日 (日) | 編集 |
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