モンドの読書日記

都内の某大学へ通う学生による、日本や海外の文学関連書籍を中心とした読書記録。

2週間ほどイタリア旅行に行っていた知人が帰国した。
先日、彼女にイタリアで北京オリンピックの話は盛り上がっているのかと尋ねたところ、そうでもないとのこと。それよりもグルジアでの紛争が大変注目されていたという返事だった。
こういうことは地理的な理由もあるんだろうけれど、それだけじゃ済まないことだってあるだろう。

以前、ピロシキを食べながらグルジア産のワインを飲んだことがある。いまロシアとグルジアの人は何を食べ、何を飲んでいるのだろう。
ワインはとても強くって、クラクラしたけどとても美味しかった。
紛争は、そんな素晴らしいものも作れなくしてしまう。
 芳賀矢一、志田延義、志田義秀、佐伯常麿(編)『類語の辞典』上・下(講談社学術文庫)
 ジュリアン・バーンズ『10 1/2で書かれた世界の歴史』(丹治愛、丹治敏衛(訳)、白水Uブックス)
 橋川文三『西郷隆盛紀行』(朝日選書)

類語辞典は、ずっと欲しかったのを、とうとう衝動買い。(「ずっと欲しかった」のに「衝動買い」っていうのかしらん?)
バーンズのは古本で。丹治愛が訳っていうので。
最後のも古本。橋川文三と島尾敏雄との対談が載ってるというので。

いまちょっと読む時間がない。今月はキビシー。せめて図書館から借りてる本は読みたいけど…。

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新カテゴリ、「買った本」。(果たしてこれに意味はあるのか。意味をもたせることができるのか。少なくとも自分に対して。)
給料が出たし、注文しておいた本を取りに行った。重かった…。

 梅木達郎『支配なき公共性』(洛北出版)
 武田泰淳『司馬遷』(講談社学芸文庫)
 野口武彦『幕末気分』(講談社文庫)
 A.グラムシ『グラムシ・セレクション』(平凡社ライブラリー)
 吉田健一『英国の近代文学』(岩波文庫)
 森銑三『古人往来』(中公文庫)
 ワシーリー・エロシェンコ『エロシェンコ童話集』(高杉一郎訳、偕成社文庫)
 小林敏明『憂鬱な国 憂鬱な暴力』(以文社)
 久坂葉子『エッセンス・オブ・久坂葉子』(早川茉莉編、河出書房新社)
 フェリペ・フェルナンデス=アルメスト『食べる人類誌』(小田切勝子訳、早川書房)

最後の一冊は、古本屋に注文した本。この人の『人間の境界はどこにあるのだろう?』(岩波書店)が気になってるんだけど、まずはこっちからと思って。
とりあえず小林敏明の本、読み始めたけど刺激的。この人の廣松渉本も読んでみたいけれど、その前に廣松について私は知らなさ過ぎ。(でもそんなこと言ったら、なんでもかんでも知らなさ過ぎ。)
こうして積ん読がはげしくなっていくのね。

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エスプリとユーモア (1969年)エスプリとユーモア (1969年)
(1969)
河盛 好蔵

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河盛 好蔵 (著)
『エスプリとユーモア』(岩波新書、1969)

イギリス人の「ユーモア」と、フランス人の「エスプリ」との、比較文化論というものだろうか。
アマゾンの検索では、1988年の緑色の岩波新書も出てくるのだけれど、私が借りたのは1969年の版。

エスプリとユーモアのきいた話の、色んな例がとりあげられていて、どれも原典を読んでみたくなった。…その殆どの邦訳があるかどうかは不明だけれど。って、邦訳なきゃ私には歯がたたない(少なくとも歯をたてる時間がない)。

さて、エスプリとユーモアとの違いはどんなところか?
本には沢山の定義が紹介されていて、わけわからんようになるのだけれど、一つだけ簡潔な説明を憶えている。それは、著者がアンドレ・モロアという人の講演(1958年3月)を紹介した中に出てくる説明なのだけれど、あるイギリス婦人が言ったということば。
それによると、「わたしはでくのぼうです」というのがユーモアで、「あなたはでくのぼうです」というのがエスプリ、だそうだ。

にゃるほどねー。

自分は性質的にエスプリと親しい気がする。しかしエスプリを言えるほど賢くない。むしろでくのぼうだろう(昔、知人に「役立たずだね」と楽しそうに言われた)。だからユーモアをうまく言えるようになりたいものだ。ユーモアさえ言えないでくのぼうなんて…。

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先日、とても大変で、有り難いことがあったので、深く反省し、これを機に過去の記録を整備点検することにしました。

現在から遡って確認中です。
未確認のものは非公開(「限定」機能)に設定しています。
見苦しいとは思いますが、しばらくの間ご容赦ください。

また、このブログは管理人の勉強の訓練ということも考えて始めたものですが、(こんな稚拙な文ばかり書いておいて何が勉強か、と言われればまったくその通りとしか答えられませんが、)今後のことも考え、もう少し変えていきたいと思います。
当初にあった「ともかく書かねば」という強い衝動も、最近は落ち着き気味にあるというか、もっと丁寧に物事にあたりたいという気持ちに変わりつつあります。

というわけで、短い記事が更に短くなるかもしれません。
が、書く以上は、読んでくださる方に多少なりともご関心をもっていただけるものとなるよう精進いたします。

*****

ああ、しかし上のようなことを書くことすら、自分が生意気なようで恥ずかしいという思いが消えない。

という自我意識はどうしたらいいのか。
かばんかばん
(2000/12)
セルゲイ・ドナートヴィチ ドヴラートフ

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セルゲイ・ドナートヴィチ ドヴラートフ (著), ペトロフ=守屋 愛 (翻訳)
『かばん』(成文社、2000/12)

Y市図書館で借りた。
沼野充義『亡命文学論』に、「「人がどのように生きるべきか」、自分は指図しようとは思わない、自分に興味があるのは「人がどのように生きているか」だ――作家としてのドブラートフの慎ましいスタンスは、一貫してこんなものだった。」という記述があって、ずっと気になっていたのだった。
あー読んでよかった。
最終戦争論 (中公文庫BIBLIO20世紀)最終戦争論 (中公文庫BIBLIO20世紀)
(2001/09)
石原 莞爾

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石原 莞爾 (著)
『最終戦争論』(中公文庫BIBLIO20世紀、2001/09)

昭和15年、だから1940年の講演。
出だしの、フランス革命時の横隊戦術から散兵戦術へ、持久戦争から決戦戦争への変化の説明で、引き込まれてしまった感がある。そこからまた第一次「欧州」大戦で持久戦争になった(戻った)という話も。
なお解説は、先日の『北一輝論』の松本健一氏。

参照:YouTube 森田一義 弔辞 

多分いろんな人が感じたことだと思うけれど、以下のところが、とてもよかった。

あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに、前向きに肯定し、受け入れることです。それによって人間は、重苦しい意味の世界から解放され、軽やかになり、また時間は、前後関係を断ち放たれて、その時・その場が異様に明るく感じられます。 この考えをあなたは見事にひと言で言い表しています。すなわち「これでいいのだ」と。


人がなにか素晴らしかったり、面白かったり、とんでもないことばを言う。それが、言いっぱなしで終わりなのではなくて、聞いた人に強く記憶され、その人の中で響きながら時間をかけて解釈・解消されていく。

赤塚さんの「これでいいのだ」は、とても簡潔で詩的なことばだ。
それを長く、説明的な文章にしてしまうのは、(その文章もまた詩的な美しさがあったとしても)記憶するには難しくなる。その分、人の記憶から消えていってしまう可能性も大きくなる。
けれども、そうやって消えていくこと、解消されていくことの、なにが悪いだろう?そういうこともあってしかるべきことの一つだと私は思う。
私はまだ、断言できない。
けれでもきっと、それでいいのだ。

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水木しげる(著)
『河童の三平(全)』(ちくま文庫、1988/06)

これも、もとは貸本だったとのこと。
ちくま文庫の題には「(全)」とついているけれども、いくつか収録されていない話もあるみたい。

次に何が起こるか分からない…いや、違うな、次に「何を目的とすることになるのか」分からない、そんなワクワク感がある。
でもそれって、人生と同じ?

訃報がふたつ。

赤塚不二夫さん死去 「天才バカボン」など大ヒット

2002年に倒れて以来、8月2日に赤塚不二夫さんが肺炎で亡くなった。72歳。

水道からお酒が出るようにしたとか、素っ裸でスキーしたタモリの才能を見込んでデビュー前から援助したとか、そんな話を知人から聞いた思い出がある。
バカボンのパパの年齢、知ってる人はどれくらいいるのかな。
▼YouTube 元祖天才バカボンED
あと、これも。
▼YouTube 天才バカボン OP
それに、これも。
▼YouTube 元祖天才バカボンOP・ED
ああ。私はこの人の漫画を、それほど読んだり見たりしたわけではない。でも見るたび、不思議に楽しかったんだった。


露のノーベル賞作家・ソルジェニーツィン氏死去

モスクワにて8月3日夜(日本では4日朝)、ソルジェニーツィンが亡くなった。心不全。89歳。
1970年にノーベル文学賞受賞、でも1974年に国外追放で合衆国へ。
ソ連に帰国したのは、その崩壊後の1994年。
この人のユーモアは、どこから生まれたどういう性質のものなのか。

むかし、大好きだった知人が『煉獄の中で』を貸してくれた。

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「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)
(2008/07/23)
J. K. ローリング

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J. K. ローリング (著), 松岡 佑子 (翻訳)
『ハリー・ポッターと死の秘宝』上下巻(静山社、2008/7/23)

息抜きに。って、息抜きだらけなんだけど。

やっと完結した。
もう少し、最後の手前の章を書いて欲しかった。
スネイプ先生、好きだったなあ。

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漂流物 (新潮文庫)漂流物 (新潮文庫)
(1999/10)
車谷 長吉

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車谷 長吉 (著)
『漂流物』(新潮文庫、1999/10)

単行本は1996年。
『塩壷の匙』から読むべきだったんだろうか?
いや、こちらから読んでもかまわないだろう。

「抜髪」がすごかった。おそろしくてあつかった。
はじめからさいごまで凄まじかった。

書いてある中身もそうだけれど、こういうことを書いたってこともすごいんだろう。

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戦時期日本の精神史―1931‐1945年 (岩波現代文庫)戦時期日本の精神史―1931‐1945年 (岩波現代文庫)
(2001/04)
鶴見 俊輔

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鶴見 俊輔 (著)
『戦時期日本の精神史―1931‐1945年』(岩波現代文庫、2001/04)

1979年9月13日から、1979年12月6日まで、著者がカナダのマッギル大学(ケベック州モントリオール市)で行なった講義の記録。だからもとは英語。
講義自体は1980年4月まで行なわれて、それは『戦後日本の大衆文化史―1945‐1980年』にまとめられてる(んだったと思う)。

クロイツェル・ソナタ/悪魔 (新潮文庫)クロイツェル・ソナタ/悪魔 (新潮文庫)
(1974/06)
トルストイ

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レフ・トルストイ (著), 原 卓也 (翻訳)
『クロイツェル・ソナタ/悪魔』(新潮文庫、; 改版版1974/06)


たった今読んでた本。
『クロイツェル・ソナタ』は1890年頃に完成した作品、
『悪魔』は1889年11月に書き始めた作品。
随筆三国志 (講談社文芸文庫 はB 13)随筆三国志 (講談社文芸文庫 はB 13)
(2007/05/11)
花田 清輝

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花田 清輝 (著)
『随筆三国志』(講談社文芸文庫、2007/5/11)

1969年頃の本。
「儒生、時務を知らず」で、ああこの人は…とまた思ったのだった。
塩と鉄は、人の生活の基盤に関わることだから、それらの統制といった視点による孔明と王連、法正の話は読んでいて「にゃるほどなー」と。

柴田元幸、沼野充義、野崎歓
『文学の愉しみ』(放送大学教育振興会、2008/03)


あーもう、読んでから何ヶ月経ってるんだろ。
NHKのこの講座、面白かったんだろうな。
基本的に柴田(米・英)、沼野(露・東欧)、野崎(仏)の三先生方の講義で、あいだあいだにゲストとして日本人作家を呼んで、という形。