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学問の大禁忌は作輟なり。或は作し或は輟むることありては遂に成就することなし。故に片時も此の緩がせなくするを、その志を持すると云う。(吉田松陰、「講孟箚記」安政二年七月二十六日)
見学ツアーは「遠足」だよね
2008年10月29日 (水) | 編集 |
下の事件は、いま結局どうなっているのか。

10/26 麻生邸宅見学に向かおうとしたら逮捕

私は驚いたことがある。
これを見て、人権やらなにやら言ってツアー参加者側を擁護する人も、
またその反対に「こんなのデモに決まってる」と警察に同調する人も、
どうしてもっと素直にものごとを見られないのか。

どう見たって、ある側がもう一つの側をを急に襲ってる様子だろう。

そんな暴力的な場面を見ているということを無視しては、発言なんてできやしないと思うのだけれど。
言い換えれば、「自分が何を見ているのか」ってことに無頓着だと、なんでも好き勝手言えるってことだ。その言ってることが、イッパンテキに善といわれることであろうと、また逆に悪といわれることであろうと、言うという行為部分のおぞましさに変わりはないな。

自分が、この私という自分が、何を見ているのか――これはとても感覚的なことで、だからすぐに雑念が邪魔して余計な考えが出てくるようになる。「ケイサツ」とか「サヨク」とか「ジユウ」とか「ケンリ」とか「オウボウ」とか、興奮するようなことばに関わる場合は、なおさらだ。
そういうふうにして、上の感覚ってやつは鈍っていくんだろう。けれども、鍛えること、訓練することだって可能だ。

今週くらいからとても冷えてきたから、留置所はとても寒くてつらいだろうな。

*****

上のような意見が、一部無理があるのも分かってる。
この場合の映像だってごく限られたものだし、それだけで全てが分かるものじゃない。
それこそ「自分が何を見ているのか」少し考えれば、映像に騙される(という言い方が適当かどうか…)危険性なぞすぐ気付く。
でも、そんなこんなを承知したうえで、書いておきたかった。
それだけだ。

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梅木達郎の本を再発掘
2008年10月28日 (火) | 編集 |
梅木達郎の、とある本を、買ったまま放っておいたのをようやくぼちぼち読んでいる。
その中に…というか、そのはじめに、「崇高論をめぐって―弁証法から誇張法へ」という一論がある。カントの崇高論(の読み方)についてのはなし。
私はカントについては(も)無知に等しいが、それでも読んじゃいけないってことはないだろう。そしてとても面白かった。
(あまり関係ないが、「崇」と「祟」の字って似てる。似てるのに、なんて違いだろう!)

読んだ後、思ったことをまず一つ。
限界点というか、境界領域があるとして、それはかなり曖昧な「領域」つまり幅をもったものではないかということ。レオナルドのスフマートを思い浮かべるとよいかもしれない。

次にもう一つ。
けっきょく、なにか理論を「読む」ならば、「その解釈をどれだけ豊かにしていけるか」が大事なんだろうなということ。多分それが現実を(も)豊かにすることだと思うから。

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【買った本】1冊
2008年10月28日 (火) | 編集 |
古本屋から。お代の振込みは明日する予定なので、正式にはまだ「買った」ことにはならないのかもしれないけれど。

・米田彰男『神と人との記憶―ミサの根源―』(知泉書館)

知泉書館の本、他にも読みたいのあるけど、どれも仕方ないとはいえ高いんだもの。

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どっちが好きか
2008年10月26日 (日) | 編集 |
以下のうち、どっちが好きか。
好きか、っていうのも変だな。どっちが自分により(頻繁に)適当か。


(1)四弘誓願

衆生無辺誓願度
煩悩無量誓願断
法門無尽誓願智
仏道無上誓願成


(2)懺悔文

我昔所造諸悪業
皆由無始貪瞋癡
従身語意之所生
一切我今皆懺悔


私には懺悔文のほうが身近だな。受け身かもしれないけれど。
ちなみに(1)は
大乗本生心地観経の功徳荘厳品第九

一切菩薩復有四願。成熟有情住持三宝。経大劫海終不退転。云何為四。一者誓度一切衆生。二者誓断一切煩悩三者誓学一切法門。四者誓証一切仏果。


と、
摩訶止観の巻十下

約此起誓。如一空見一日一夜。凡生幾許百千億陰。一一五陰即是衆生。日夜既爾。何況一世。何況無量世。空見既爾餘見亦然。能生之見既多。所生之陰則不可数。一人尚爾何況多人。是為衆生無辺誓願度。如一空見念念八十八使。餘三見六十二等亦八十八使。一人尚爾何況多人。是名煩悩無量誓願断。如一空見修念處道品。餘一切見正助之道無量無辺。一人尚爾多人亦然。是為法門無尽誓願知。如一空見煩悩滅。無量見無量煩悩亦滅。一人既爾諸人亦然。是名無上仏道誓願成。


を参照。(たぶんここだ。)
(2)は華厳経(四十華厳ね)普賢行願品、普賢菩薩の偈文にあります。普賢菩薩だから、お経のもう本当に最後のほう。
なお引用中の文字について、旧字や異体字はだいたい簡単なものに改めてあります。

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ひげは割りと好きだ(今江祥智『ひげがあろうがなかろうが』)
2008年10月25日 (土) | 編集 |
ひげがあろうがなかろうがひげがあろうがなかろうが
(2007/12/20)
田島 征三今江 祥智

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今江祥智(著)
『ひげがあろうがなかろうが』(解放出版社、2007/12/20)

あー面白かった。主人公たけ少年、いったいひげが生えるまであとどれくらいかかるのかしらん。すごいなあ。こんなに成長したいなあ。
著者は絵本の作者・翻訳者として有名だと思う。アンゲラー『すてきな三にんぐみ』なんて、好きな人も多いのじゃないか。
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【買った本】10冊
2008年10月24日 (金) | 編集 |
一体どうしたものか。困った。

・鶴見俊輔『戦後日本の大衆文化史―1945-1980年』(岩波現代文庫)
・中井久夫『治療文化論』(岩波現代文庫)
・高橋昌一郎『理性の限界』(講談社現代新書)
・団まりな『細胞の意思』(NHKブックス)
・ロベルト・ムージル『愛の完成/静かなヴェロニカの誘惑』(岩波文庫)
・カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』(ハヤカワepi文庫)
・カート・ヴォネガット『スラップスティック―または、もう孤独じゃない!』(ハヤカワ文庫)
・リュシアン・フェーヴル『歴史のための闘い』(平凡社ライブラリー)
・ジグムント・バウマン『コミュニティ 安全と自由の戦場』(筑摩書房)
・ジョック・ヤング『排除型社会』(洛北出版)

読めども書けず、と。

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おんなごころ(ムージル『愛の完成 静かなヴェロニカの誘惑』)
2008年10月24日 (金) | 編集 |
ロベルト・ムージル(著)、古井由吉(翻訳)
『愛の完成 静かなヴェロニカの誘惑』(岩波文庫)

買ってしまった。だって好きだと思ったのだもの。
私はムージルよりも古井由吉を読んだほうが先だけれど(といっても「杳子」と「妻隠」くらいだが)、古井由吉がとても影響を受けただろうことはよく分かった。読めば分かる。
では違いはどこか?
多分、やっぱりムージルは西洋的な一神教(とここでは大雑把に書いておく)の文化圏と近しく、古井はそうではない、というのは、作品にも違いとしてかなり出ているのではないだろうか。

まあそんなところで。とにかく面白かった。文がすばらしい。

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気分を明るく(ジェイン・オースティン『マンスフィールド・パーク』)
2008年10月24日 (金) | 編集 |
マンスフィールド・パーク (中公文庫)マンスフィールド・パーク (中公文庫)
(2005/11)
ジェイン オースティン

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ジェイン オースティン(著)、大島 一彦(翻訳)
『マンスフィールド・パーク』(中公文庫)

読まなきゃいけない本、読みたい本、読む本は溜まっているのだけれど…そして大事な本ほど分厚いし、記録することもない本(だって時間をかけて何度も読むべき類の本だから)なのだけれど。
まあでも気分転換ですね。(こればっか?)
とかいいつつ、読んだのは半月ほど前なんだけど。
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自乗された神(北森嘉蔵『ヨブ記講話』)
2008年10月21日 (火) | 編集 |
ヨブ記講話ヨブ記講話
(2006/07)
北森 嘉蔵

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北森嘉蔵(著)
『ヨブ記講話』(教文館、2006/07)

著者の北森牧師は1916年生まれ、1998年9月に亡くなってます。「神の痛みの神学」説で有名だ。
京大で田辺元に師事、らしいのだけれど、それについては余り言及されることもないみたいだし、思想内容にほとんど影響や直接的な関係はないのかしら。どうなの。
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学問は歴史に極まり候ことに候(丸山眞男、加藤周一『翻訳と日本の近代』)
2008年10月21日 (火) | 編集 |
翻訳と日本の近代 (岩波新書)翻訳と日本の近代 (岩波新書)
(1998/10)
丸山 眞男加藤 周一

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丸山 眞男 (著), 加藤 周一 (著)
『翻訳と日本の近代』(岩波新書、1998/10)

丸山眞男、すごいなあ。
加藤周一、すごいんだろうけれど、やっぱりどうも好きになれない感じだなあ。
(加藤周一の『日本文学史序説』、買ってあるけど読めるかな…。)

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眠りたい(ポール・ラファルグ『怠ける権利』)
2008年10月21日 (火) | 編集 |
怠ける権利 (平凡社ライブラリー ら 5-1)怠ける権利 (平凡社ライブラリー ら 5-1)
(2008/08)
ポール・ラファルグ

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ポール・ラファルグ (著), 田淵 晉也 (翻訳)
『怠ける権利』(平凡社ライブラリー、2008/08)

原題"Le droit à la paresse"、1880年の発表だそうな。
邦訳は1972年に人文書院から出てます。この平凡社のは、それの一部改訳とのことです。
一緒に「資本教」「売られた食欲」も所収。
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郷愁、望郷(細川周平『遠きにありてつくるもの』)
2008年10月21日 (火) | 編集 |
遠きにありてつくるもの―日系ブラジル人の思い・ことば・芸能遠きにありてつくるもの―日系ブラジル人の思い・ことば・芸能
(2008/07/24)
細川 周平

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細川 周平 (著)
『遠きにありてつくるもの―日系ブラジル人の思い・ことば・芸能』(みすず書房、2008/7/24)

8月末頃に読んでたんだっけ。こうして記録してなかったね。

副題が示しているように、本書でとりあげられているのは主に日系ブラジル人の日本への郷愁について。
私が一番印象深かったのは、そうした人々の部屋についての記述。
たとえば、家屋は現地のブラジル風であるにもかかわらず、居間には富士山の絵や日本人形が飾られている。それらは明らかに不調和な雰囲気を空間に与えている。にもかかわらず、それらはなくてはならないのだ…といった内容だったと思う。(既に2ヵ月前の読書なので、記憶がおぼろ。)
こうした、生活の細部へのまなざしが感じられるような、そんなテーマが素晴らしいと思った。

郷愁っていったい何なんだろうか。
生れてから死ぬまで同じところに住んだ人にも、郷愁って感覚はあり得るだろうか。
あり得そうだな。

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常夏の国
2008年10月20日 (月) | 編集 |
人生でこんなすごい旅行ができるとは夢にも思わなかった。
ハワイに行ってきた。うひゃおう。

*****

ハワイの人は、小さい子どもにとても優しくて、沢山可愛がっていた。
知らない人の子どもでも、見かけると「まぁ~可愛いわね~」と寄って行って手を握ったり。
バスの座席も、子どもが乗ってきたら安全な場所は子どもに空ける。
でも甘やかすのではない。可愛がっている、というのがピッタリだった。

それで思った。
「きっとこの人たちも、小さい頃は周りの大人たちから、こんなふうに大切に育てられてきたのだろうな」と。

*****

さて、いま私は、現在の具体的な幾つかの人々の事例を見て、それを他の大勢にあてはめて類推してみた。

理論というのは、ここから更に発展・洗練させるものだと思っている。

決して逆じゃない。つまり、理論が先にあって、それで現実を説明するもんじゃない。少なくとも、現実にある問題を解決するもんじゃない。

確かに優れた理論というのはある。
けれども、それを支えているのは無数の現実観察だ。

なのに、しょっちゅう耳にし目にするのは、逆のことばかり。
理論をたてて、それで現実を説明して、おしまい。
それでも何かしら得るところのある場合はよいけれど、「わかったつもりになる」という弊害のほうが大きい気がする。
これは恐ろしいことだ。
微熱
2008年10月13日 (月) | 編集 |
やっばい。風邪っぽい。今はひけない。困ったな。

愛ってナンなんでしょう。
この年になって、こんなことで頭を悩ませるなんて。
まったくとんでもないことだ。
リビドーの適用(フロイト『エロス論集』)
2008年10月13日 (月) | 編集 |
エロス論集 (ちくま学芸文庫)エロス論集 (ちくま学芸文庫)
(1997/05)
ジークムント フロイト

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ジークムント・フロイト(著)
『エロス論集』(中山元(訳)、ちくま学芸文庫)

全部で13篇が収録されているんだっけ。
やっぱ「性理論三篇」が強烈だったな。

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キ!って今は書けないのかな(きだみのる『ニッポン気違い列島』)
2008年10月13日 (月) | 編集 |
きだみのる(著)『ニッポン気違い列島』(平凡社、 1973)

本名は山田吉彦。『ファーブル昆虫記』を林達夫と共訳した人、というほうが有名なのかしらん。マルセル・モースに師事したそうな。知らんかったー。
この人のことは、前に書いた岡茂雄『本屋風情』にも出て来た。
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【買った本】1冊
2008年10月06日 (月) | 編集 |
先日あらためて「古典の勉強、やっぱ必要だ」と強く思ったことがあった。
(そしたら昨日、K先生に「古典の勉強しなきゃダメだ!」と言われた。)
物事を深く読み考えるには、深く読み考えられてきたことをきちんと勉強しなきゃ。
てなわけで、先週買った本。

・『伊藤仁斎 伊藤東涯』(日本思想大系33、岩波書店)

東涯の「古今学変」が入ってるから、それを手引きに勉強…と思ったのだけれど、私に理解できるか、適切な選択だったか、不安はある。
うう、授業に出たい。先生につきたい。
いつまでも青い私。

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つくばエクスプレス
2008年10月05日 (日) | 編集 |
土日の学会終了。(読んだ本の記録もいくつか溜まっているのだけれど、まあこっちのはなしから。)
長い二日だった。最後の一時間がキイタな。
本当は金曜の夜もワークショップをやっていたらしいのだけれど、勤めがあるので行かなかった。いま
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