FC2ブログ
学問の大禁忌は作輟なり。或は作し或は輟むることありては遂に成就することなし。故に片時も此の緩がせなくするを、その志を持すると云う。(吉田松陰、「講孟箚記」安政二年七月二十六日)
スポンサーサイト
--年--月--日 (--) | 編集 |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ひとつの天才のこと
2009年04月26日 (日) | 編集 |
誰からも愛される人が、すごいのではない。
誰からも愛されることのないような人を愛せる人が、すごいのだ。

そして私はすごい人ではないが、
私のまわりにはすごい人がいるように思います。

残念ながらあなたじゃありません。
そうそう、そこのあなたです。いつもありがとう。

FC2 Blog Ranking
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村 本ブログ 学術・専門書へ
スポンサーサイト
雇用期間三年のこと(笹山尚人『労働法はぼくらの味方!』)
2009年04月26日 (日) | 編集 |
労働法はぼくらの味方! (岩波ジュニア新書)労働法はぼくらの味方! (岩波ジュニア新書)
(2009/02)
笹山 尚人

商品詳細を見る

笹山尚人
『労働法はぼくらの味方!』(岩波ジュニア新書)

これ、恥ずかしながら知らんかった。

派遣法四〇条の四で考えられている上限にして三年という期間は、一人の人間が三年働いたら、という意味ではない。その仕事に、派遣労働者がついて働いた期間が、三年を超えたらという意味なんだ。だから、(…)前任者から数えて三年超えていれば、四〇条の四に該当する可能性はある
(134-135ページ)



ちょっと考えれば当然のことなんだけど。
それにしても、これって派遣だけではなくて、アルバイトやその他非正規雇用者すべてに適用されるべきじゃないのかね。たとえばコンビニの店員のアルバイトも、中華まんの上に食紅で点をつける単純作業従事者も。
誰ですか、「そんな単純労働なんて対象外だろう」と思ったひとは。ひとつの仕事を責任もってやり遂げようとするなら、単純な労働なんてない。たとえはじめは単純なことしかできなくても、徐々に難しくなっていくものだ。また、単純だったらそれはそれで続けるのは難しいことだ。
だから問題点は、労働内容が単純か複雑かを議論することじゃあない。

というわけで、非正規雇用者を気楽だ単純労働だという人には、そういう人のアタマこそ気楽で単純だと言いたい。
といってしまうのは、私の個人的な妬みや嫉みも含まれもなくはないのだが。

■追記■労働者派遣法第四〇条の四とは・・・
派遣先は、第35条の2第2項の規定による通知を受けた場合において、当該労働者派遣の役務の提供を受けたならば第40条の2第1項の規定に抵触することとなる最初の日以降継続して第35条の2第2項の規定による通知を受けた派遣労働者を使用しようとするときは、当該抵触することとなる最初の日の前日までに、当該派遣労働者であつて当該派遣先に雇用されることを希望するものに対し、雇用契約の申込みをしなければならない。
(http://www.houko.com/00/01/S60/088.HTMより)

FC2 Blog Ranking
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村 本ブログ 学術・専門書へ
自分の仕事・労働の中身(島本慈子『ルポ労働と戦争』)
2009年04月26日 (日) | 編集 |
ルポ 労働と戦争―この国のいまと未来 (岩波新書)ルポ 労働と戦争―この国のいまと未来 (岩波新書)
(2008/11)
島本 慈子

商品詳細を見る

島本慈子
『ルポ労働と戦争―この国のいまと未来』(岩波新書)

図書館で借りたのだけれど、こういう本こそ一家に一冊。
たとえば戦争がはじまると天気予報も軍事機密になってしまう。すると天気予報がきけなくなる。すると飛行機や電車や船の運航がうまくいかなくなる。そして日々の物資にも事欠き、さらに事故が起きて人が死傷する。通勤途中で自分が死ぬかもしれない。ああ命懸けの通勤だね。学制は命懸けの通学か。

 全駐労神奈川地区本部の三影憲一委員長に話を聞いた。三影さんは、造船会社で働いたあと、全駐労の専従役員になったという経歴の持ち主。自身は基地で働いたことがない。それだけに、在日米軍基地を見る目も、基地労働を見る目も客観的で冷静だ。
 その三影さんは、何度も、次の言葉を繰り返した。
 「基地従業員といえども、戦争に賛成だとか、戦争が好きだとかで働いているわけではない。みんな生活の糧を得る場として、あるいは自分の技術を生かす場として働いている。そこだけはね、ぜひわかってください。これは日米安保条約があって、地位協定があって、労務提供をするという日米間の政策・国策のうえでやっていることですから」
 その言葉は、「国策が基地労働を生み出している」という事実に無関心な社会への、いらだちのようにも感じられた。
(29-30ページ)



米軍基地内での労働に従事する人には、労働基準法も適用されなかったりするそうです。
労働基準法には「この法律で定める労働条件の基準は最低のものである」(第1章第1条)って書いてある。それが適用されないんですよ?!
もちろん、基地外でもそういう環境は多々あるのでしょう。自分に過去あった出来事を思い出しても腹が立つし。

話が逸れそう。

上のほかにも、自衛官のことばとして「自分の組織を弱くしようと思って働く人なんていない」(91ページ)、自分が頑張っているのもそれだ、という話も印象的。この自衛官は、だから国民に自衛隊のことをよく知ってもらいたいのだという。この国をどうするのか決めるのは国民だから、自衛隊のことを決めるのも国民なのだから、もっと知ってよく考えてほしいのだという。
立派な正論に思います。
ごめんなさい。これからよく考えます。よく考えるための、時間や心身の余力をもてる労働ができますように。そうした労働環境がまもられる世の中でありますように/なりますように。

自分の組織を弱くしようと思うことはなくても、同じように強くしようとも思わない人は世の中に大勢いると思います。自分の国(日本)を弱くしようと思うこともなく、強くしようと思うこともなく、そもそも何が強いのか弱いのかも考えず、何がよいかわるいか考えず、考えられない。そういうことでしょう。

先の引用からも分るように、積極的に人殺し(つきつめれば)をしようとする人は(あまり)いない。
だとしても、そのままじゃ困るのだな。

FC2 Blog Ranking
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村 本ブログ 学術・専門書へ
ナイトメア・ウィズ・エブリデイ(宮田光雄『ナチ・ドイツと言語』)
2009年04月20日 (月) | 編集 |
ナチ・ドイツと言語―ヒトラー演説から民衆の悪夢まで (岩波新書 新赤版 (792))ナチ・ドイツと言語―ヒトラー演説から民衆の悪夢まで (岩波新書 新赤版 (792))
(2002/07)
宮田 光雄

商品詳細を見る

宮田光雄『ナチ・ドイツと言語』(岩波新書)

あとがきに、こんなことが。

 ナチ党組織の帝国指導者だったローベルト・ライは、かつてこう言いました。「ナチ・ドイツでは、なお私生活を送りうるのは眠っている間だけのことだ」と。ナチ・ドイツでは、日常生活の全局面が党のプロパガンダや組織によって覆い尽くされていたから、ただ眠っているときだけは自由である、と言っているのです。しかし、驚くべきことに、ナチ・ドイツ社会では、眠りと夢すらも昼間のプロパガンダとテロリズムのもとに包摂されていたのでした。ライ発言は、ナチの指導者自身が、全体主義的な支配の現実のひどさについて認識が甘かったことを物語るものだ、と言うこともできるかもしれません。
(207ページ)


悪夢にうなされたことのある人は多いのか少ないのか、私は知らない。
私自身は悪夢にうなされたことは何度か(何度も)あるが。
ここ十数年、夢を見ない日はないし、見ても楽しい夢であることは稀だ。
(いちおう断っておくが、心身はそこそこ健康…というか、普通をたもっています。多分。)

ともかく、起きている間のことが眠っている間に見る夢にも影響するのは、当然といえば当然のことだ。
まったく、。生きている間は自由になれないものです。仏教だなあ。

ちなみにこの本、ヒトラーの演説は具体的にそれほどとりあげられていない。それが残念。
演説の解釈等は、専門書を読めってことかしらん。

FC2 Blog Ranking
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村 本ブログ 学術・専門書へ
【買った本】10冊
2009年04月20日 (月) | 編集 |
恒例の記録。
ああ、定職にして欲しい。非常勤でもいいから定年まで勤めさせて欲しい。
『春秋左氏伝』」の下巻だけ、版がまだ。そろそろできる頃かしら。

個人的に、「書経」を岩波文庫でぜひ出して欲しい。
こりゃあ、ちょっと読んだだけだけれど、面白い。

・畑谷史代(著)、『シベリア抑留とは何だったのか~詩人・石原吉郎のみちのり~』(岩波ジュニア新書)
・笹山尚人(著)、『労働法はぼくらの味方!』(岩波ジュニア新書)
・『春秋左氏伝 上』(小倉芳彦(訳)、岩波文庫)
・『春秋左氏伝 中』(小倉芳彦(訳)、岩波文庫)
・高群逸枝(著)、『娘巡礼記』(堀場清子(校注)、岩波文庫)
・円地文子(著)、『江戸文学問わず語り』(講談社文芸文庫)
・富岡多惠子(著)、『西鶴の感情』(講談社文芸文庫)
・笹本正治(著)、『中世の音・近世の音~鐘の音の結ぶ世界~』(講談社学術文庫)
・メアリ・ダグラス(著)、『汚穢(けがれ)と禁忌』(塚本利明(翻訳)、ちくま学芸文庫)
・大岡信(著)、『ひとの最後の言葉』(ちくま文庫)

FC2 Blog Ranking
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村 本ブログ 学術・専門書へ
テーマと表現のバランスって難しい(北條民雄「いのちの初夜」他)
2009年04月20日 (月) | 編集 |
ハンセン病文学全集〈第1巻〉小説1ハンセン病文学全集〈第1巻〉小説1
(2002/09)
加賀 乙彦

商品詳細を見る

北條民雄(著)
「いのちの初夜」
「癩院受胎」
(どちらも『ハンセン病文学全集』第1巻、皓星社に所収)

昨年末頃、読んでた本。イルミネーションで世間がきらきらしている時に、読んでた本。(だからどうした。)
石原吉郎が、この「いのちの初夜」を読んで衝撃を受けたというので。

なんというか、確かに大事な作品だとは思うのだけれど、どうもちょっと。
哲学的なことばづかいがあからさまで、文学作品としてはどうなのかと。
こういう書き方が流行した時代だったのかしらん(悪い意味ではなく)。けれども、そうやって「かつての流行」として現代には古臭く感じられてしまうようでは、やはり作品としてはどうなのかと。

もちろん、扱われているテーマは別の問題。

FC2 Blog Ranking
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村 本ブログ 学術・専門書へ
愛せませんか(花田清輝『鳥獣戯話/小説平家』)
2009年04月20日 (月) | 編集 |
鳥獣戯話;小説平家 (講談社文芸文庫)鳥獣戯話;小説平家 (講談社文芸文庫)
(1988/10)
花田 清輝

商品詳細を見る

花田清輝(著)『鳥獣戯話/小説平家』(講談社文芸文庫)

半月ばかし前に読んだのをまた書いてなかった。
というわけで、読みたてホヤホヤの熱がまた冷めてしまったというか、忘れてしまった。
でも面白かったです。

『鳥獣戯話』のほうの「みみずく大名」は、以前読んだことがありました。
そこで武田信虎の迫力というか魅力に興奮したのでした。

『小説平家』のほうは、今回はじめて読みました。
平家物語の作者を海野小太郎幸長という人物だと仮定(?)したところから、いやあ素晴らしい展開。
自分のかつてのゼミ等の関連からあげると、第五章「聖人絵」で親鸞(の曾孫)と話がつながった時は、なんだかもう不思議な満足感でした。

文庫のうしろのほうに、佐々木基一氏による「著者に代わって読者へ」で引用されている花田の一文が、本当にぴったり。
(ということは、佐々木基一という人はとても素敵な読み手なのだろう。)

「花鳥風詠」という短いエッセイの中で、花田清輝はこんなことを云っている。
「人間が人間を愛するということは、算術しか知らない連中が、いきなり、高等数学の問題を解こうとするようなものであって、われわれはまず、人間を愛する前に、木や岩や雲を愛することからはじめなければならない、といったような意味のことを、どこかでカーソン・マッカラーズの小説の登場人物の一人がいっていた。名言である。花鳥風詠とは、本来、そういうものなのであろう。
 (中略)
 したがって、わたしは、高浜虚子ではないが、花鳥風詠からはじめることに大賛成だ。しかし、そこでおわってしまっては、つまらないとおもう。それは、あくまで第一課である。われわれは、鉱物から植物へ、植物から動物へ、そして、動物から人間へと――つまり、一言にしていえば、われわれの心をひかれる対象を、段階を追って、しだいに単純なものから複雑なものへと、取り替えて行くべきであった。」
(385ページ)



ああ、強いなあ。
ただし私が思うに、やっぱり、なにかを愛していくことというのは「そこでおわってしまっては、つまらない」からすることなんだ。(まあ更に思うに、生きてく何事もつまらないことにならないようにすることなんだけど。)

FC2 Blog Ranking
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村 本ブログ 学術・専門書へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。