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学問の大禁忌は作輟なり。或は作し或は輟むることありては遂に成就することなし。故に片時も此の緩がせなくするを、その志を持すると云う。(吉田松陰、「講孟箚記」安政二年七月二十六日)
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私の教科書(鶴見俊輔『戦後日本の大衆文化史』)
2009年03月20日 (金) | 編集 |
戦後日本の大衆文化史―1945‐1980年 (岩波現代文庫)戦後日本の大衆文化史―1945‐1980年 (岩波現代文庫)
(2001/04)
鶴見 俊輔

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鶴見俊輔『戦後日本の大衆文化史 1945~1980年』(岩波現代文庫)

『戦後期日本の精神史』と併せて、私の教科書のような本。
随分前に読んで、埋れて(ってほど本持ってないけど)たのを見つけた。せっかくだから記録。
「サザエさん」をとりあげたところとか、こんな具合。

 「サザエさん」が安楽な日常生活を愛し、それに満足しているということは、六〇年代から七〇年代にかけて日本にすでに現れている経済的帝国主義を見逃すという傾向をつくっているでしょう。しかし同時に、「サザエさん」の思想のなかにはまだまだ二つのブレーキが働いています。一つには、たとえば日本の海外における経済的利害を守るために軍隊を派遣すべきである、という戦前の日本がもっていた思想が、影さえも見られないことです。もう一つは、平均の人間の生き方、暮し方ができればそれでいい、というはっきりした信念で、そこから見ますと、たとえ国家のためであっても、莫大な富をつくるためにものすごく努力をする、などということは滑稽なことに見えます。(…)それは、穏やかな抵抗への共感であって、過激な革命運動への共感ではありません。それが普通の市民の正直な本音でしょう。しかし、「サザエさん」の内容の分析は、市民運動から遠い市民もまたただの無関心の中にいるのではなく、ある種の理想に支えられていることを示します。
(225-226ページ)


第一の理想について。「日本の海外における経済的利害を守るために軍隊を派遣すべきである」って、現在どんどん政治で行われていることじゃない?自衛隊の海外派遣の理由には、「国際貢献(日本国が外国からよく思われるように、それで利益があるように)」ってのがしょっちゅうだ。

第二の理想について。「平均の人間の生き方、暮し方ができればそれでいい」ってのを、「はっきりした」信念として持てているかどうか?漠然と思ってるだけじゃダメなんだろう。

なんというか、この人の書いたものを読んでいると、普遍と特殊の一致(?)というか、豊かな知識に基づく常識感覚、またその強さ、とでもいったものを感じます。
勉強しなきゃあ。

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